芳賀日出男  沖永良部島を撮影した民族写真家

ウミガメ44

2013年07月27日 09:09




9学会調査50年後の検証で日本大学と京都大学の教授が去年調査に来ました。
9学会合同調査は戦後日本各地の調査をするため9つの学会が協力して行った調査で奄美群島は第2回目調査で対象になりました。宇検村と国頭地区を重点的に調査し、2回目から写真家として芳賀日出男さんが同行し民俗学カメラマンとしての初仕事でした。現在も健在で94歳ぐらい、息子さんと写真店を経営し、国内の民族写真家として第1人者です。78歳ごろに越山研修センターで講演をしています。
当時の写真は1枚3万円で使用できるそうで、趣旨に賛同した場合は無料で使用許可しています。
歴民館先田先生が宇検村在住時に宇検の本を出版。写真使用料は100万円払ったそうです。
写真は現在歴民館前の旧泉旅館に展示されています。
住吉暗川の看板の写真も芳賀さんが撮影したものです。
撮影時国頭に滞在し西村サキさんが食事などの面倒を見たそうでス。その恩に報いるためサキさんが本を3冊出版した時に写真を無料で提供してあります。
1冊だけは知名図書館に本が置いてあります。2冊は歴民館に保管されています。
サキさんの息子さんが東京で出版社に勤めていた関係でそこから本は出版されました。
3年ほど前に息子さんは島に引き上げてきており、えらぶ郷土研究会に参加しています。
教授たちは息子さんに連絡を取りえらぶ郷土研究会例会に参加。
現地案内を頼まれて半日民族関連場所を案内しました。
お礼に後日出版された本が送られてきましたが、読んだ後資料用として歴民館に寄贈しました。本を読んだ人が今後 沖永良部島に調査に来るかもしれません。沖永良部島の研究に外部の専門家の力は必要です。しかし地元に対応できるしっかりしたグループがないと、貴重な資料などが流出してしまうことになりかねません。島内での情報共有や人のつながりは重要です。
人と人のつながりです。

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